Instagramではきれいに見えていた料理の写真も、記事に並べてみると「工程の違いが分からない」「暗くて手元が見えない」と感じることがあります。完成写真は上手に撮れるのに、作っている途中の写真はどうもうまくいかない、という人は少なくありません。
工程写真が難しいのは、完成写真とは目的が違うからです。完成写真は「おいしそう」と思ってもらえれば十分ですが、工程写真は「今、何をしているか」が一目で伝わらないと意味がありません。光、角度、撮る位置のそろえ方に、工程写真ならではのコツがあります。
この記事では、スマホだけで工程写真を見やすく撮るための光・角度・構図・明るさの基本と、記事に並べることを前提にした撮り方と選び方を解説します。iPhoneの設定はAppleの公式サポートで確認した手順で紹介し、Androidでも同じ考え方で撮れるようにまとめています。
筆者も記事用の写真を撮り始めた頃は、工程ごとに角度がばらばらで、並べると何をしているのか分かりにくい写真ばかりでした。そこから見直したポイントを中心にお伝えします。
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工程写真の見やすさを決める4つの基本
工程写真の見やすさは、光、角度、構図、明るさの4つでほぼ決まります。高いカメラや特別なアプリは必要ありません。スマホの標準カメラのまま、撮る場所と向きを少し変えるだけで、写真は大きく変わります。
光:窓際の自然光で、手元に影を作らない
いちばん効果が大きいのは光です。料理写真が「おいしそうに見えない」原因の多くは暗さで、日中の窓際など明るい場所で撮ることが基本になります。中小企業基盤整備機構のJ-Net21でも、Instagram向けの写真の撮り方として、撮影場所自体を明るくすることや、フラッシュに頼らないことが紹介されています。
工程写真で特に気をつけたいのは、自分の体や手の影です。窓を背にして撮ると、体が光をさえぎって手元が暗くなります。窓が自分の横か、少し奥に来る位置に立つと、手元に影が落ちにくくなります。
直射日光が強い日は、レースのカーテン越しにすると光がやわらかくなり、白い食材が白飛びしにくくなります。
角度:真上・斜め45度・真横を工程で使い分ける
工程写真では、工程の内容によって最適な角度が変わります。毎回同じ角度で撮るのではなく、何を見せたいかで選ぶと、写真だけで手順が伝わるようになります。
| 角度 | 向いている工程 | 見せたいもの |
|---|---|---|
| 真上 | 材料を並べる、混ぜる、生地をのばす | 材料の量、混ざり具合、形 |
| 斜め45度 | 焼く、煮る、盛り付け | 立体感、焼き色、とろみ |
| 真横 | 重ねる、層を作る、ゼリーやケーキ | 層の数、高さ、断面 |
迷ったときは真上から撮ると失敗が少なくなります。真上の写真は形や量が正確に伝わり、記事の中で並べたときにも統一感が出やすいからです。
構図:手元と器を中心に置き、グリッドで水平をそろえる
工程写真は「今さわっているもの」を画面の中心に置くのが基本です。ボウルや鍋の縁が少し切れても構わないので、手元に寄って撮ると、小さなスマホの画面でも何をしているかが分かります。
iPhoneでは「設定」から「カメラ」を開き、「グリッド」をオンにすると、画面に縦横の線が表示されます。線に器の中心や台の縁を合わせると、傾きのない写真になります。設定方法はAppleのiPhoneのカメラツールを使って撮影を設定するで確認できます。Androidの多くの機種にも、カメラ設定に同様のグリッド表示があります。
写り込みにも注意しましょう。調味料のボトルや布巾など、工程と関係ないものは画面の外へ動かしておくと、見せたいものがはっきりします。
明るさ:撮る前に露出を少し上げておく
スマホのカメラは明るさを自動で調整しますが、白いボウルやまな板が写ると、全体を暗めに撮ってしまうことがあります。iPhoneなら画面をタップしてピントを合わせたあと、横に出る太陽のマークを上へドラッグすると、写真を明るくできます。
撮影後に明るさを補正することもできますが、暗く撮った写真を明るくするとざらつきが出やすくなります。撮る段階で少し明るめにしておく方が、仕上がりはきれいです。
記事に並べることを前提にした撮り方と選び方
ここからは、撮った写真を記事やnoteに並べたときに読みやすくするための工夫です。1枚ずつはきれいでも、並べたときにばらばらに見えると、読者は手順を追いにくくなります。
撮影前に「工程リスト」を作っておく
料理を始めてから写真のことを考えると、肝心の工程を撮り忘れがちです。作り始める前に、撮りたい工程を書き出しておきましょう。
撮影前のチェックリスト
- ☑ 材料をすべて並べた写真を撮る準備をした
- ☑ 記事で説明したい工程を、順番に書き出した
- ☑ 失敗しやすい工程(混ぜ具合、焼き色など)に印を付けた
- ☑ 撮影場所の明るさと、影の出ない立ち位置を確認した
- ☑ 工程と関係ないものを作業台から片付けた
- ☑ スマホのレンズを拭いた
特に、失敗しやすい工程の写真は記事の価値を高めます。「この色になったら火を止める」「このくらいとろりとすればOK」という写真は、文章だけでは伝えにくい情報だからです。
まとめて撮った写真は、予約投稿を使うと平日に手間をかけずに公開できます。

1工程1枚、同じ位置から撮る
工程写真は、1つの工程につき1枚を基本にします。同じ工程を何枚も載せると、読者はどこが変わったのか分かりにくくなります。
もう一つのコツは、カメラの位置をできるだけ固定することです。同じ高さ・同じ角度から撮った写真が並ぶと、変化している部分だけが目に入り、手順がすっと理解できます。たとえば、ボウルの中で生地がまとまっていく様子は、同じ位置から撮るだけで説得力が大きく変わります。
手がふさがるときはスマホスタンドとタイマーを使う
混ぜる、注ぐといった両手を使う工程は、自分で持って撮るのが難しくなります。そんなときは、スマホスタンドや卓上三脚でカメラを固定し、セルフタイマーや音声で撮影すると便利です。
カメラを固定すると、前の見出しで紹介した「同じ位置から撮る」も自然に実現できます。真上から撮れるアーム型のスタンドなら、材料を並べる写真や混ぜる工程の写真が撮りやすくなります。
固定して撮った工程を動画でつなげば、Instagramのリールにもできます。

真上から撮れるスマホスタンド(アーム型)
テーブルに置いたり挟んだりして、スマホを真上や斜めに固定できるスタンド。両手を使う工程の撮影や、同じ位置から撮り続けたいときに役立ちます。
夜やキッチンの照明の下で撮るとき
平日の夜に料理をすると、どうしても照明の下での撮影になります。キッチンの照明は真上から当たることが多く、手元に影ができたり、写真が黄色っぽくなったりしがちです。
対策は、手元を横から照らす光を一つ足すことです。小さなLEDライトを料理の斜め横に置くだけで、影がやわらぎ、食材の色も自然に近づきます。色の調整ができるライトなら、昼白色寄りにすると料理の色が正確に写ります。
完成写真は工程写真と撮り分ける
工程写真と完成写真は、目的が違うので撮り方も変えます。工程写真が「何をしているか」を伝えるのに対し、完成写真は「作ってみたい」と思ってもらうための写真です。
完成写真では、斜め45度から料理に寄り、器の一部が切れるくらいの構図にすると、立体感とおいしそうな雰囲気が出ます。背景に布やカトラリーを少し入れると、暮らしの中の一皿という印象になります。工程写真ではじゃまになる小物も、完成写真では雰囲気づくりに役立ちます。
撮る順番にも気をつけましょう。料理は時間がたつと乾いたり、湯気が消えたりします。盛り付けたらすぐに完成写真を撮れるよう、撮影場所と器は先に準備しておくのがおすすめです。記事の冒頭には完成写真、本文には工程写真という配置にすると、読者は「この料理を作るための手順」として読み進められます。
なお、自分で撮った写真ではなく、他の人のInstagram投稿の写真を記事で紹介したいときは、使い方にルールがあります。

撮った写真の選び方と明るさの補正
撮り終えたら、記事に使う写真を工程ごとに1枚ずつ選びます。選ぶ基準は「その工程で何をしているか、写真だけで分かるか」です。きれいでも工程が伝わらない写真は外しましょう。
明るさの補正は、スマホの写真アプリの編集機能で十分です。明るさを少し上げ、全体の色味をそろえるだけで、並べたときの統一感が出ます。フィルターで雰囲気を変えすぎると、実際の色と違って見え、再現したい読者を迷わせてしまうので控えめにしましょう。
選んだ写真を使って、Instagram投稿をnote記事にまとめる流れは、次の記事で手順ごとに解説しています。

記事に入れる写真のサイズと枚数の目安
ブログやnoteの記事に入れる写真は、横長(16:9)にそろえると、スマホでもパソコンでも見やすくなります。このブログでは横1200×縦675ピクセルを基本にしています。
Instagramに投稿する場合のサイズと比率は、こちらで種類別に解説しています。

枚数は、1記事に工程写真3〜6枚と完成写真1〜2枚が目安です。すべての工程に写真を入れるより、失敗しやすい工程や、言葉では伝えにくい工程に絞った方が、読者は大切なポイントに集中できます。料理記事の構成の作り方は、noteでテンプレートとして紹介しています。

撮った写真をnoteの見出し画像に仕上げる方法と、Instagramのカルーセル投稿にまとめる方法は、それぞれ次の記事で解説しています。


スマホで料理の手元を見せる方法は、ライブ配信でも同じです。真上から手元を映すセッティングや照明の置き方は、次の記事で解説しています。

よくある質問
工程写真を撮り始めた人からよく聞かれる疑問にお答えします。
スマホのポートレートモードは工程写真に向いていますか?
工程写真にはあまり向きません。背景がぼけるぶん、手元の一部までぼけて工程が分かりにくくなることがあるため、完成写真で使うのがおすすめです。
夜しか撮影できない場合はどうすればいいですか?
キッチンの照明に加えて、手元を斜め横から照らすライトを一つ足すと、影と黄ばみを抑えられます。白い紙を反対側に立てて光を反射させるだけでも効果があります。
工程写真は何枚撮っておけばいいですか?
使うのは工程ごとに1枚でも、撮るときは1工程につき2〜3枚撮っておくと安心です。あとから一番分かりやすい1枚を選べます。
Instagramに載せた写真をそのまま記事に使ってもいいですか?
自分で撮った写真なら問題ありません。ただし、正方形や縦長の写真は記事では大きく表示されすぎることがあるため、横長に切り抜くか、元の写真を使い直すと見やすくなります。
写真の加工アプリは使った方がいいですか?
明るさと色味の調整ができれば、スマホ標準の編集機能で十分です。加工しすぎると実際の色と違って見えるため、再現してほしい料理ほど控えめにしましょう。
まとめ|光と位置をそろえれば、工程写真は見やすくなる
料理の工程写真は、窓際の自然光で手元に影を作らないこと、工程に合わせて真上・斜め45度・真横を使い分けること、グリッドで水平をそろえ、露出を少し上げて撮ることが基本です。
記事に並べる写真は、撮影前に工程リストを作り、1工程1枚を同じ位置から撮るのがコツです。手がふさがる工程はスタンドで固定し、夜は横からの光を一つ足しましょう。
次に料理をするときは、まず工程リストを書き出し、カメラの位置を決めてから作り始めてみてください。並べたときの見やすさが、きっと変わります。
この記事を書いた人
くらしノート編集部。Instagramで見つけた暮らしのアイデアを、noteとこのブログで記事にまとめています。記事用の写真はスマホだけで撮影し、見やすく並べるための撮り方を試しながら改善しています。




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